デザインと設計

10年前に実家を建て替えました。最初は建設会社に全て頼むつもりだったのですが、親戚に設計士をやっている人間がいたので、その方に設計を頼むことにしました。
その方が提案してきたデザインは壁の一部や屋根が斜めになっていたり、ウレタンの装飾が付いていたりと、とてもインパクトのあるデザインでした。施主である父は大変気に入り、そのデザインで家を建てることにしたのです。構造計算や予算など様々な問題が起こりましたが、何とか完成させることが出来ました。
しかし住み始めてすぐに家族全員が同じことを感じていました。それはとても住みにくいということ。外観や内装は一見オシャレで魅力的なのですが、間取りや廊下の幅、コンセントの位置やドアの配置、照明のスイッチの位置など、とにかく住人の動線や使いやすさが全く考えられていないものでした。そして予算の関係で断熱材は一番安いのを入れたせいか、家全体がとても寒い。初めての建て替えでコンセントの位置や照明のスイッチのことまで気が回る人はどれだけいるでしょうか?こういうことはプロである設計士が考えて欲しかった。「住めば都」で、今となっては安心できる我が家ですが、この経験でデザインと設計は別物であることを学びました。